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 RPGの抱えるジレンマとして言われているのは

 ストーリーを先まで見てもらいたいのに、自ら先に進めないように障害を作る

と、某記事より。確かにその通りです。
だからといって、ダンジョンや戦闘を排除してはRPGではなくなってしまう。

難易度を上げれば、人によっては先のストーリーが見れなくなってしまい、
難易度を下げれば、ゲームのやり応えがなくなってしまう。

ここがジレンマ。


■案1:ターゲット層に合わせた設計

 難しい事自体を売りにしたRPGなら難しく、
ストーリーテリングが目的ならば敵の強さはおまけ程度。
特定の層をピンポイントで狙うゲームならば これが答えである



 ので、以下はいかに上級者と初心者が両方楽しめる設計にするかがテーマです。

■案2:難易度モード

 まず思いつく機能ですが、根本的な解決ともいいがたいです。

 ハードモードを選んだ人は、心理的にやりこみプレイをしているようなもので、
通常プレイをしている感覚に乏しくなり、
イージーモードを選んだ人は、すこし後ろめたい気持ちになってしまう。

 彼ら二人は「別のゲーム」を遊んでいる事にもなります。
どうしても ハードを選んだ人と、イージーを選んだ人の心理的な距離感はぬぐえません。


■案3:脇道がストーリー本編に影響

 それを発展した「隠し難易度モード(自動選択)」はある意味で優秀かもしれません。
プレイヤーのプレイ内容によって難易度が上下する奴です。
高難度のやりこみを条件にすることで、おのずど自動調整できたりします。

 例えば、敵幹部の配下に特殊勝利した場合、
その武器を幹部が回収し、より強い状態で戦うことになる・・・とか。
 ストーリー上必須の敵が強化される事で、
強敵を倒して物語が進行する達成感は失われずにすみます。

 ハードモードを搭載した場合と比べ、
戦う事になる相手の強さに代わりはありませんが、心理的な差は歴然です。
メニューの選択肢でカチッと強く変えた相手  と戦うより、
物語として、真の力を発揮した相手      と戦う事になるわけですから。


■案4:ストーリーと難易度の分離

 ストーリー強制部分は簡単に、脇道に高難度のやりがいのあるものを設置、とする方法。

 例えばマリオを例に取ると、
ストーリー強制部分とはステージ進行、
脇道とはスターコインの収集にあたります。
RPGにはこういうゲームデザインをあまりみかけません。

 ストーリーの進めやすさとやり応えを両立させる手ですが、
「物語進行に立ちはばかる強敵」
「強敵を撃破した後の感動のエンディング」
などの演出に乏しくなってしまいます。
ここもジレンマ。

 ただ、この手法は一つの答えです。
ストーリー上のボスをそれなりに(弱くないように)して、しっかりと決戦させつつ、
脇道にクソ強いサブボスを用意するのは、十分に楽しい設計ではあります。

 隠しボスがラスボス後のみというのはもったいないです。


■案5:スキップアイテム

 同じくマリオからヒントを得てみる。
スーパーマリオ3より Pパタとジュゲム(雲) 。
NewマリオWiiでは おてほんプレイ と姿を変えましたが、本質は同じ。

 RPGにもスキップアイテムはあってもいいのではないだろうか

 使用する事でガクッとボスが弱くなり、
使用する事はやりこみプレイヤーのプライドが許さないもの。

すこし緩く考えればFFの「(ラスト)エリクサー」もコレに当たりますね。

 これはアイテムである必要もありません。
パーティメンバーが自由ならば「高性能なお助けキャラ」も該当します。
FE(ファイアーエムブレム)ではおなじみの存在です。

 そのかわり、これらは
使わない事によってやりこみ要素的獲得がある のが必要です。

 NewマリオWiiでは、「スター勲章」がこれに当たりますね。


■案6:キャラ差

 わざと弱いキャラ使ったやりこみプレイ はおなじみです。

 プレイヤーの選択肢の中に、強キャラ弱キャラがあり
”それに思い入れができる”場合、それ自体が難易度変化に直結します。

 ポケモンもまさにそれで。
タイプ相性を確実に突けば有利に戦えるし、
ガチ強のポケモンをひたすら投入すれば一番早くストーリーが進むわけですけど、
意地でも好きなポケモンでゴリ押すこともできます。
プレイヤーが自ら納得して難易度選択しているわけです。

 思い入れ が重要な点なので、キャラクターである必要があります。
強アイテム弱アイテムではこの役割は担いがたい。

 あざといですが
女性プレイヤーとその腕に合わせて、美少年やかっこいいお姉さんのスペックを高くしてみたり
男性(一部の)に向け、媚媚の美少女キャラ群をギリギリ弱くしてみたりすると
意外と快適な難易度になってしまうかもしれません。

 もちろんこの案は「自由編成」のゲームでのみとれる手段です。
ストーリーにおいてパーティが固定であるゲームには向きません。

 ただ、この点に学ぶことは大きいです。

 制作者としては、進んで「パーティメンバー編成の自由度」を用意すべき。
これは登場キャラクターを多くしろというだけでなく、
ジョブ(戦闘スタイル)やスキル習得系システムなどの中でも、
愛着のもてる要素であること、

例えば、登場するサブキャラクターごとに用意された装備品があり
装備することで「世界観的にはその人物と遠距離会話できる」ようなものにして
パラメータの上昇や技の習得ができる、とか。

結局はジョブシステムと同じパラメータ変化が発生するんですが、
そこにその世界の生き物が絡むことで数段に愛着が増します。
ポケモンだって、人間6人とジョブチェンジで同じ戦術を搭載することは可能です。

RPGにおいてキャラクターはウリのひとつなので、
それをパーティメンバーにしか使わないのはもったいない。
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