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■時限は嫌われる

 RPGでの「時限」とは、
ある程度ストーリーを進めると、発生しなくなるイベントや取得不可になるアイテムなど。


 RPGをプレイする目的のひとつとして 物語・イベントを見る 事がありますが、
時限イベントというのはコレに真っ向から対抗する性質を持っています。
プレイヤーに イベントを見せないようにする設計 なのですから。

 時限アイテムを考えると、「ゲームをコンプリートするためにはやりなおしが必要」という性質が出てきます。
アクションゲームと異なりRPGではニューゲームからのやりなおしの重さは凄まじいもの。
周回しなければゲームを堪能できない、という嫌われる設計の代表でもあります。

 時限アイテムでは、崩壊したダンジョンの宝箱の中身が、別の砂浜にたどり着いていたり、と
フォローすることもできます。


 とりのがした!  というのはプレイヤーのモチベーションを大きく下げます。

 「時限イベントは周回プレイで回収すればいいじゃん」というゲームデザインは
あまり褒められたものではないと思います。



■離脱する仲間へのフォロー

 ストーリーが進行し、パーティメンバーから離脱する事になる仲間・・・。
 その時「装備品が持っていかれる」というのが昔からあり、
「離脱する仲間の装備をひっぺがす」というプレイも続出。
そして「復帰した時に丸腰」というのもおなじみ。

 最近ではフォローされるゲームを増えてきましたが、
やはりこのフォローは必要だと思います。


 有名所では ドラゴンクエスト7での離脱。

 「種返せ!」が有名な叫びですが、実は種のステータスはアイラに引き継がれるので
無駄にはなっていないものの、それがプレイヤーに気づかれないから問題。
パラメータ引き継ぎのアイラの加入が、もっと早ければ違ったはずです。

 というのも、

     とあるメンバーが物語上で離脱、その直後にパラメータ完全引き継ぎの新メンバー加入

 これを考えると、ゲーム性・パーティの戦力はまったく変化ない
義理人情を考えると離脱はさみしいものですが、
ゲーム性だけを考えれば、なにもなかったと同じこと。
 それで、新メンバーとちょっとだけ差異があれば、
元々の戦力だったメンバーが、イベントによってクラスチェンジした、としても見て取れるわけです。

 同じ戦士なら戦士、魔法使いなら魔法使いで、離脱&加入の交代を行わせれば、
パーティメンバーに激動の物語をさせつつゲーム性を維持する ことができるわけです。


 市販RPGでも、たまに見かけるこの方式ですが、
もっといろいろなゲームでうまい事使えるような仕組みだと思います。




 別の事例では、ファイナルファンタジー4のセシル。
 セシルの交代は、同じ人物の 別能力 であり、
DQ7アイラ引き継ぎとは 真逆 の性質を持っています。

 ストーリー的には、セシルという一人の人物の進化ですが、

 ゲームデータ的には、今まで育てた暗黒騎士セシルが離脱し、二度と戻らない。
今までプレイヤーが育てたLv・EXPを消去するという鬼畜の所業・・・なのですが、
この点が大きく批難されないのは、FF4がやりこみゲームじゃないからでしょう。




■ラストダンジョンから戻ってのプレイ ・ クリア後世界の探索

 残っているサブイベントや、追加されるダンジョン、
ストーリーを堪能したので、今度はやりこみ開始・・・という時期のこれ。
RPGの醍醐味でもあります。
この要素は把握して、制作してほしいもの。

 物語の演出とはいえ、ラスダンに入ると寄り道不可になる というのは
プレイヤーにやさしくない設計です。


 リレミトのような脱出魔法や、入り口までのワープ装置などを用意して、
ラスダンまでいってから戻るプレイ  を快適にしてあげるのが良いと思います。


 上記の「時限」の解消も考えれば
とくに深く考えずプレイしながらストーリーを追い、
ラスダンまで来てから さあ全要素網羅するか  というプレイができる
というゲーム設計がもっとも理想的だと思います。
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